ほとんどの人が誤解している相続トラブルの本当の原因とは?

元気なうちにできること

◆ほとんどの人が誤解している相続トラブルの本当の原因とは?

皆さんが考える「相続トラブルの原因」と実際の相続トラブルの原因」には、結構な違いがあります。

ここでは、誤解が多い「代表的な原因」と、「その他の原因」についてお話しいたします。

◆ほとんどの人が誤解している相続トラブルの代表的な「3つの原因」とは?

1.【うちは財産が無いから相続でもめることは無いよ!】と思って何もしないこと。

こんな風に思っている方が多いのではないでしょうか?「相続でもめてトラブルになるのは、お金持ちだけだ」と思っていませんか?これが、相続トラブルの原因になる第1の原因です!

何故でしょうか?それは、財産が少なくても、相続は発生して相続財産が分けられないもの(例えば、自宅不動産のみ、自営業での自社株式など)があれば、相続人が話し合った分け方を決めていくことになります。この時、分ける財産がたくさんある人は、話し合いで財産の分け方を何とか見出しやすいと言われています。

しかし、自宅不動産だけであればすぐ分けることはできません。自宅不動産を売却してその売却代金を分けることができますが、そこに居住している相続人がいる場合は別の場所に引っ越さなければなりません。

令和2年4月1日以降であれば、配偶者がそこに居住していて一定の条件に該当すれば「配偶者居住権」により、お亡くなりになるまで住み続けることができるようになりますが、「配偶者居住権」がついた自宅不動産がすぐ売却されるとは考えにくいことになります。

実際、家庭裁判所に持ち込まれた相続トラブルの件数のうち、全体の87.34%が遺産価額が1億円以下であり、遺産価額5000万円以下の割合は全体の76.26%も占めています。また、遺産価額が1000万円以下の割合であっても32.98%を占めています。この割合は、ここ十数年大きな変化はありません。

統計上は、遺産価額が少ない方が相続トラブルが多いと言えることになります。

【平成30年度(2018年度)司法統計(最高裁)「遺産分割事件数・価格別件数」より】

【うちは財産が無いから相続でもめることは無いよ!】

と思って何もしないと、相続トラブルにまきこまれることになるかもしれません。相続トラブルの原因として誤解していることが多いので注意しましょう!

2.【うちは家族仲がいいから相続でもめることは無いよ!】と思って何もしないこと。

確かに現在は仲のよい家族なのかもしれません。しかしながら、この先ずっとこの仲がいい状況が続くとは限りません。

「相続でもめてトラブルになるようなことは、家族仲がいいから大丈夫だよ」と思っていませんか?これが、相続トラブルの原因になる第2の原因です!

例えば、ある相続人は当初、相続財産はすべて別の相続人の名義にするつもりでしたが、ある相続人の会社が倒産し役員であったため負債を抱えることになった場合や、ある相続人の子供が重度の病気になり先進医療の治療が必要となり高額な医療費がかかるようになった場合、またある相続人が他人に危害を加えてしまい多額の損害賠償金の支払いをしなければならなくなった場合など予想していない事態が起きてしまうと最初の時点と状況が大きく変化してしまいます。

そうなると、当初は相続財産は全くいらないと考えていたことが、現在ではできるだけ多くもらいたいと考え始める場合もあります。

また、親の介護を金銭に換算するのは難しいため、親の介護した兄弟と全く介護をしていない兄弟とでは、感情的や精神的に結構な温度差がある場合があります。それが遺産分割の際、ちょっとしたことがきっかけで感情的な問題になってしまうこともあります。

そして、1次相続より、2次相続の方がもめる事例が多いと言われております。「親という重し」が 無くなり、1次相続の際の不満が2次相続で出てくることがあります。2次相続はラストチャンスとばかりに、「ここで決まってしまうと他の兄弟姉妹が相続したものは取り戻せない」と思ってしまう人も少なくないと言われております。

少ない財産でもそれぞれの相続人が権利を主張しあう権利意識の高まりや、インターネットの普及などによる情報が溢れている情報化社会の発展、そして基本にある高齢化社会と核家族化も「もらえるものはもらわないと損する」という風潮に拍車をかける要素になっていると感じています。

【うちは家族仲がいいから相続でもめることは無いよ!】

と思って何もしないと、相続トラブルにまきこまれることになるかもしれません。相続トラブルの原因として誤解していることが多いので注意しましょう!

3.【元気だから遺言などまだしなくても大丈夫だよ!】と思って何もしないこと。

こんな風に思っている方が多いのではないでしょうか?「まだまだ元気だから遺言なんて縁起の悪いことを言わないでほしい!」と思っていませんか?「これから、まだまだ時間があるからもっと年をとってから考えるよ!」と思っていませんか?これが、相続トラブルの原因になる第3の原因です!

「遺書」と「遺言」を間違えている方も結構いらしゃいます。一般的に「遺書」は自殺など死の直前に書き残す消極的なメッセージであり、法的効力はありません。それに比べて「遺言」は、死後に自分の想いや遺産の分割などを周りに伝える積極的なメッセージで、民法に規定されており、法的効力があります。

ですから、「遺言」は縁起が悪いものでは無く、あなたの大切な人を守るものなのです。

まだ元気だから「遺言」を書くのはもっと年をとってからでいいと思っている方も多いのが現状です。

厚生労働省によると、65歳以上の高齢者のうち、認知症の人は推計15%で、2012年時点で約462万人に上ることが分かりました。認知症になる可能性がある軽度認知障害(MCI)の高齢者も約400万人いると推計され、「65歳以上の4人に1人が認知症とその予備軍となる予測がなされています。

「明日、あなたが倒れたら、誰があなたの財産を守っていくのですか?」

認知症になったら自分の意思を相手に伝えることができない状態、則ち意思能力を失っている状態になって「遺言を有効に作成する能力」がありません。従って、認知症の状態で書いた「遺言」は無効になってしまいます。

だからこそ、元気なうちに「遺言など相続対策」をしておくことが重要になっております。

【元気だから遺言などまだしなくても大丈夫だよ!】

と思って何もしないと、相続トラブルにまきこまれることになるかもしれません。相続トラブルの原因として誤解していることが多いので注意しましょう!

◆相続トラブルの「その他の原因」とは?

相続トラブルの「その他の原因」としては、以下のようなことがあります。

1.主な財産が分けられない自宅や不動産だけの場合

→共有することは問題の先送りになってしまいます。

→遺言など相続対策が必要となります。

2.介護がある場合

→介護は金銭的にも、精神的にも、物理的にも大きな負担になります。

→遺言など相続対策が必要となります。

3.贈与を受けた人がいる場合

→遺言など相続対策が必要となります。

4.「たった一言」がケンカの原因になる場合

・「介護なんてたいしたことないでしょ」

・「俺が全部もらうのは当たり前だ」

・「まさか多く欲しいなんて言わないよな」

・「○○は 小さい時から いつもひいきにされていた」

・「キッチリ平等に分けよう」

・「{介護した嫁に対して}あなたには関係が無いことだ」

・「相続手続きなんて簡単でしょ」など

→損得の問題では無く、感情の問題になります。

→遺言など相続対策が必要となります。

◆相続トラブルになったらどうなるの?

一度、相続人同士で相続トラブルになってしまったら、根本的な治療法はありません!

「事実上の縁切り」です。

年賀状も出さなければ、正月やお盆に集まることも無くなります。法事はそれぞれがやることになり、 お墓参りもコソコソと行くようになります。親戚付き合いも無くなり、いとこ、はとこ等も顔を合わせることもありません。親族という関係がより希薄になってしまいます。

こんなことを皆さんが望んでいるのでしょうか?

まだ間に合います!

【元気うちにできること!】を実行していきましょう!

◆まとめ

1. うちは財産が無いから相続でもめることは無いよ! と思って何もしないことが、相続トラブルの原因になっています。

2. うちは家族仲がいいから相続でもめることは無いよ! と思って何もしないことが、相続トラブルの原因になっています。

3. 元気だから遺言などまだしなくても大丈夫だよ! と思って何もしないことが、相続トラブルの原因になっています。

4.「たった一言」がケンカの原因になる場合などその他の原因も、 相続トラブル を引き起こします。

5. 相続人同士で相続トラブルになってしまったら、根本的な治療法はありません! 実質的な縁切り状態になってしまいます。

6. まだ間に合います! 【元気うちにできること!】を実行していきましょう!

タイトルとURLをコピーしました