14.「不動産を遺産にする」なら元気なうちにこれだけはやっておくべき!その2 物件確認

相続ワンポイントコラム

◆「不動産を遺産にする」なら元気なうちにこれだけはやっておくべき!その2 物件確認

不動産については、他の現預金や株式などと違って、資産価値を大きく変動させる要素がたくさんあります。不動産を遺産として相続人に遺したいと考えている方は、「元気なうちにこれだけはやっておくべき」ことがあります。子孫に問題のある不動産を遺さないために、是非、確認・実施すべきことがあります。相続させる不動産について、下記のことを確認して、元気なうちに速やかに実施することをお勧めします。

■隣地との境界石・境界標の確認をする!

■境界確定測量図、隣接地主との境界確認書の確認をする!

境界確定測量・境界等の詳細については、コラム「13.「不動産を遺産にする」なら元気なうちにこれだけはやっておくべき!その1 境界確認」を参照して下さい。

■土地、建物の所有権登記等がきちんと自分の名義になっているか確認する!

現在の所有者登記簿の所有権登記名義人同じかどうか確認します。もし、まだ相続登記等を行っていないケースなどで、所有権登記名義人が祖父の名義のままで、同じ名義になっていない場合は、出来るだけ早く所有権移転登記・相続登記をしましょう。名義人が違ったまま、新たに相続が発生すると、権利関係が複雑化して、不動産を遺された相続人に手数をかけることになってしまいます。

■増築未登記や建物の取壊後未抹消登記があるか確認する!

建物に増築部分があり、その増築部分の表示登記などが未登記であれば、出来るだけ早く登記するようにしましょう。また、建物を取り壊した後、その建物の抹消登記をしていない場合も、相続人に迷惑をかけないために、出来るだけ早く建物抹消登記をしましょう。

■越境物等がないか確認する!

境界確定測量を実施して境界が明確になれば、越境しているものがあるか確認します。

物置建物の一部樹木の枝エアコンの室外機なども越境物になります。隣接土地所有者越境物の所有者違う場合もあるため、確認が必要ですので注意しましょう。

そして越境物の所有者へ越境の事実を話して、対応策を考えます。通常は、「越境確認書」などを越境者と締結して、越境している事実の確認再建築する場合越境しない旨及びこれらのことを第三者等の特定承継人に承継させることなどを明記しておきます。この「越境確認書」などは、測量を依頼する土地家屋調査士に頼むことができることもあります。

■不動産に他人の配管等が通っていないかを確認する!

敷地内に他人の水道管、ガス管、排水管などが通っていないか調査しておきましょう。水道管は市役所の水道課に、ガス管はガス会社に、確認します。隣接地所有者の配管等が通っていることが確認されたら、越境物と同様に扱います。通常は、「配管確認書」などを配管所有者と締結して、敷地内に配管がある事実の確認再工事する場合現配管を撤去し配管しない旨及びこれらのことを第三者等の特定承継人に承継させることなどを明記しておきます。

■不動産の上空に配線等が通っていないか確認する!

不動産の上空に配線等が通っている場合は、空中越境と呼ばれます。この場合も越境物になりますので、電線の場合は電力会社へ、電話線の場合は電話会社へ連絡して移動してもらうよう交渉します。電柱や電柱の支線柱が、敷地内に入っている場合も、電力会社や電話会社へ相談して移動してもらいましょう。

■不動産価格の大体の相場感を把握をする!

不動産価格には、いろいろな価格があります。「固定資産税評価額」「不動産鑑定価格」「不動産取引価格」「公示価格」「基準地価格」「路線価」などがあり、そのぞれの利用する目的によって異なっています。相続に関しては、特に、「固定資産税評価額」「不動産取引価格」「路線価」大体の価格を把握しておきましょう。

「固定資産税評価額」は、各市町村から毎年固定資産税納付書が届きますが。そこの記載されている価格のひとつが「固定資産税評価額」です。土地と建物を区分して記載があります。

「不動産取引価格」は、実際に同じような近所の土地建物が実際に売買取引された価格ですが、調査することは難しいので、仲介業専門の不動産業者「査定価格」、今売却したら一定期間内に制約できるであろう価格を算出してもらうことができます。直ぐに売却するのでは無く、相場を知りたい旨を、必ず最初に仲介業専門の不動産業者にきちんと伝えて、依頼するようにします。

「路線価」は、国税庁のホームページ「路線価図」で、道路の価格が毎年算出されており、その道路に面した土地の価格を現しています。この価格は、相続税の計算にだけ使用します。

相続財産がいくらあるかの概算を知らないと遺言書を作成できませんので、不動産価格の大体の相場感を把握するようにします。遺言書や遺産分割協議においての不動産価格は「相続時の時価」とされているので、一番近いのが、「査定価格」であると思われますがこれもなかなか自分自身では算出することは難しいので、信頼できる不動産会社等に相談するのもいいと思います。

■その他の項目もできる範囲で確認しておこう!

以下のような項目も、できる範囲で結構ですので確認しておいた方がいいですが、専門的な内容もありますので、その不動産の査定価格を出してもらう場合に、不動産仲介業者に調べた結果をよく教えてもうらうこともできると思います。これらの調査項目はすべて価格に影響してきますので、不動産仲介業者は、必ず調査することになります。

◆不動産が面している道路を調査する!

私道か、公道か、建築基準法上の道路かどうかなどを調査することになります。調査の目的は、建物が建築できるかどうかを確認することです。現在建物が建っていても再建築が不可の土地であれば、土地価格は相当低下し、場合によっては商品価値が無くなってしまうこともあります。

◆不動産が河川、海から一定距離以内かどうか調査する!

河川のそばの土地の場合、河川法河川保全区域内にあれば建築物の新築や改築をする際、河川管理者の許可が要ります。海のそばの土地の場合、海岸法港湾法規制の有無の調査が必要となります。

◆不動産に崖や急斜面があるか確認する!

宅地造成等規制法の規制、急傾斜地崩壊危険区域の指定がけ地条例の規制等があるかどうかの調査が必要となります。

◆原野商法で購入した土地であるか確認する!

原野商法で買わされた土地である場合、注意しなくてならないのが二次被害のおそれです。業者を名乗る人から連絡があり、その土地を買いたいという人がいて契約を進めたいが、測量費がかかるので負担してほしいと言って、費用を振り込ませて、そのまま連絡が取れなくなるという手口の詐欺が増加しているそうです。また、その土地を買い取る代わりに別の土地を売りつけるという新たな詐欺も最近増加してきているので、二次被害には気を付けましょう。原野商法の土地は、通常では売却が難しいので、信頼のおける不動産業者などに相談してみましょう。

◆まとめ

1.不動産を遺産として相続人に遺したいと考えている方は、「元気なうちにこれだけはやっておくべき」ことがあります。子孫に問題のある不動産を遺さないために、是非、確認・実施すべきことがあります。相続させる不動産について、下記のことを確認して、元気なうちに速やかに実施することをお勧めします。

2.土地、建物の所有権登記等がきちんと自分の名義になっているか確認する!

所有権登記名義人が祖父の名義のままで、同じ名義になっていない場合は、出来るだけ早く所有権移転登記・相続登記をしましょう。

3.増築未登記や建物の取壊後未抹消登記があるか確認する!

建物に増築部分があり、その増築部分の表示登記などが未登記であれば、出来るだけ早く登記するようにしましょう。また、建物を取り壊した後、その建物の抹消登記をしていない場合も、相続人に迷惑をかけないために、出来るだけ早く建物抹消登記をしましょう。

4.越境物等がないか確認する!

境界確定測量を実施して境界が明確になれば、越境しているものがあるか確認します。

物置建物の一部樹木の枝エアコンの室外機なども越境物になります。隣接土地所有者越境物の所有者違う場合もあるため、確認が必要ですので注意しましょう。

5.不動産に他人の配管等が通っていないかを確認する!

敷地内に他人の水道管、ガス管、排水管などが通っていないか調査しておきましょう。水道管は市役所の水道課に、ガス管はガス会社に、確認します。

6.不動産の上空に配線等が通っていないか確認する!

不動産の上空に配線等が通っている場合は、空中越境と呼ばれます。この場合も越境物になりますので、電線の場合は電力会社へ、電話線の場合は電話会社へ連絡して移動してもらうよう交渉します。

7.不動産価格の大体の相場感を把握をする!

不動産価格には、いろいろな価格があります。「固定資産税評価額」「不動産鑑定価格」「不動産取引価格」「公示価格」「基準地価格」「路線価」などがあり、そのぞれの利用する目的によって異なっています。相続に関しては、特に、「固定資産税評価額」「不動産取引価格」「路線価」大体の価格を把握しておきましょう。

不動産価格の大体の相場感を、自分自身では算出することは難しいので、信頼できる不動産会社等に相談するのもいいと思います。

8.その他確認・調査しておきたい事項もあるので上記コラムを参考にして下さい。

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